

「TOLEDO/TOLEDO」は、1998年に光琳社から出版されたISABEL TOLEDOとRUBEN TOLEDOのカップルのアートとファッションの見事なコラボレーションの本のタイトル。
11年も前に出版された本のことを突然思い出すきっかけになったのは、先週1/20に行われたアメリカ第44代目大統領就任式にオバマ大統領夫人ミッシェル・オバマが着用していた薄い黄色のコートとアンサンブルでした。
就任式のテレビ中継で大統領夫人が選んだ服のデザイナーのカップルのインタビューが流れました。そのカップルこそ、ISABEL TOLEDO と RUBEN TOLEDOでした。
RUBEN TOLEDO との仕事がきっかけになり、今私は多くの才能あるアーティストたちと仕事をしています。
一緒に仕事をしていたRUBEN TOLEDOからNYのF.I.T ( FASHION INSTITUTE OF TECHNOLOGY )で 「 A MARRIAGE OF ART AND FASHION 」の展覧会をするので、その図録をつくりたい、という相談がもちかけられたのは、12年も前の話。
その頃、イザベル・トレドの服は、最高級な柔らかいジャージー素材で創られ、身体を優しく巻きつけるという考えの身体にぴったりな服をコレクションで発表していました。
今回のファーストレディの就任式での服は、ウエストが細く縊れ、ボトムは大袈裟なくらいフレアなフォルム。あまりにも違う考えの服で、すぐにイザベル・トレドの名は浮かびませんでした。
ルーベンもイザベルも共にキューバ人。貧困と革命後の混乱からキューバからアメリカへ移ってきたマイノリティな人種。オバマ大統領の先祖も、ケニアからアメリカに渡ったマイノリティ。祖国を離れて、アメリカに渡り、アメリカを愛しているマイノリティは大勢います。
振り返ってみれば、アメリカに最初に入った白人たちも祖国を捨てて、アメリカを建国したのですから、アメリカ自体が多人種の集まりの国なのです。マイノリティたちの苦しみを越えて
できた優しさと愛国心にオバマ大統領は訴えました。
他の人種を尊重することで、人種問題解決になるという楽観的な考えを私は支持しています。
大統領の考えとファーストレディは同じであることを就任式のドレスは表していました。
なんと強い結束でしょう。素晴しいカップルです。
マイノリティな人種の才能を敢えてアメリカ最大の祝典で、高く評価されたのですから、イザベルの喜びと名誉はこの上もないほどだったことでしょう。
彼らが適切な評価をもらうようになってから知り合った私が遠い日本から、心よりおめでとう、と盛大な拍手を送るのですから、NYで80年代の苦しいファッション現場で一緒だった友人たちの喜びと祝いはきっと嵐のようだったにちがいありません。
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